2024.03.16お悩み相談Q&A・ブログ・料理コラム
クックパッドやレシピ本の正しい使い方
え?書いてある通りに作るだけじゃないの?
実は、レシピは正しい使い方をしないと美味しく作れない可能性があるのです。
そのあたりを、しっかり解説していきたいと思います。
1、プロとプロ以外の方のレシピの差
ご自身のレシピが自由にネットに載せられる時代、
「肉じゃがレシピ」
と検索したら、凄まじい数のレシピを見る事ができます。
その中で、まず2つに分かれるのが、
プロのレシピと、プロ以外の方のレシピ。
プロ以外と表現したのには理由があって、
料理界の重鎮、「ベテラン主婦」というクイーンが存在するからです。
日々のたたき上げで鍛えられた、そのテクニックと忍耐力、経験。
ベテランの主婦が裏では料理界の最強ではないか・・・?
と思ってしまうほどです。
初心者の方でもすぐにお料理を習得される方もいらっしゃるので、
あえて、「プロ以外」と呼ばさせていただきたいと思います。
プロのレシピは、分量が書いていなかったり、
「適量」と表記されているものが多かったりします。
それは、
「味見しながら作ってるから、分量なんて分からないよ〜」
というのが本音です。
なので、味見して、みんなが美味しいと思う味のバランスにしてね!
という気持ちがあるので、責任が取れない表記は致しません。
プロ以外の方のレシピは、
逆に分量がきちんと書かれているものが多いです。
しかし、
「そのまま作っても美味しくなかった」
という経験、ありませんか?
それは、その分量通りにちゃんと作っているからです。
ガビーーーーン(´;ω;`)
ちゃんと作ると失敗する?!
そもそも、プロ以外の方のレシピには、
とーってもきっちり軽量されている方もいらっしゃるかと思いますが、
だいたいこのくらいだろう!と目分量で載せていたり、
どこか大切な工程が抜けていたり、
正しく美味しく作れる下処理ではなかったりします。
なので、こちらも、ちゃんと味見をしながら自己責任で調整が必要になります。
2、プロのレシピの正しい使い方
プロのレシピにも、
分量が書いてあるものと、
分量が「適量」のオンパレードのものがあります。
まず、分量が適量の場合どのような思考で書かれているかというと、
「だいたいこの割合ってわかるでしょ!」
と、目安を知っている人に伝えるレシピなのです。
要するに、
「料理経験者でいろいろほぼ美味しく作れる人」
に向けたレシピという訳です。
なので、
初心者の方は「適量」が多用されているレシピは不向きという事になります。
ちなみに、
「少々」→少し
「適量」→その状態に適した量
なので、適量は量が多いケースもあります。
分量がきっちり書かれているレシピの場合はどうか。
きっちり割合が決められていて、
「その割合で作らないと美味しくないよ〜」
となっているレシピです。
なので、プロが書いている分量そのままで作れば良いのですが、
いくつか落とし穴があります。
まず、大さじ1杯と書かれている場合、
スプーンを使うとして、水分系は、ちゃんと表面張力パンパンで計っていますか?
大さじ1の砂糖は、しっかり詰めてすり切りにしていますか?
大さじ1杯と、大さじ使ってる1杯は全く意味が違います。
「計量への向き合い方」も、
プロとプロ以外の方では認識が異なる可能性がある事を知っておいていただきたいです。
プロ以外の方を責めている訳では全く無くて、
「レシピ本を見て作ったのに、全然美味しく作れない」
という方の解決に少しでもお役に立てたらと思います。
あと、切り方の指定も人によって認識のズレがあります。
「人参乱切り」
1つ親指くらいの大きさでも、
1つ中指くらいの大きさでも、
乱れて切ったら、それは乱切りです笑
「ごぼうのささがき」
1削りペラッペラでも、
1削り超極太でも、
削ったら、それはささがきです笑
という事は、
大きさによって柔らかくなるまで煮る時間も変わるし、
味の入り方も変わります。
「この料理で乱切りって書いたら、だいたいこのくらいだよね」
という料理界の常識で書かれているので、
それを知らない人は失敗する可能性が格段に高くなってしまうのです。
なので、初心者の方は、
「初心者の為の超簡単レシピ」
「初心者向け!絶対に失敗しない混ぜるだけレシピ」
など、初心者の方に向けた本がベストです!
その本には、あまり難しい切り方が載っていないはずです。
もう一つ知っておいていただきたい事があります。
それは、どんなに有名なプロでも、
極論、味は人それぞれ好みがある事です。
なので、
「この料理研究家の本、全然美味しくなかったー」
本当にひどい本もたまーにありますが、
美味しくなかったら、批判するのではなく、
そのレシピをたたき台にして、
自分で美味しく感じる味に調整するのです。
厳しい言い方をすると、
「美味しくなかった」
のではなく、
「美味しく作れる調整能力が足りていなかった」
が正しいと私は思ってしまうんですよね。
京都出身のプロのレシピを、
青森のプロ以外の方が作って美味しいと感じるか・・・
なんとも答えは即答できないですよね。
3、プロ以外のレシピの正しい使い方
まず大前提で、そのレシピは100%正しいのかを疑問に思ってください。
ディスるという訳ではなく、
その方が作って美味しく感じ、レシピを書き下ろしているので、
プロだとやらない事、プロだと必ず入れる工程、
が抜けている可能性もゼロではありません。
なので、もう2で説明している通りですが、
必ず味見をしながら、ご自身が美味しいと感じる味に調整する能力が必要です。
味がしないと思うのなら、
醤油をちょっと足してみるとか、
しょっぱかったら水を入れて薄めてみるとか。
そして、
クックパッドのつくれぽも、プロ以外の方が多数かと思います。
ご覧いただくと、すごーく綺麗に作れている方もいらっしゃれば、
失敗してしまった報告があったりもします。
結局は、料理界の暗黙のルールを熟知している人が、
自分の経験に基づく作り方で調整もしたりしながら仕上げているから、
美味しく作れるのです。
経験が全く無かったら、失敗する可能性も高くなってしまうのは当然の事です。
そして、お料理全てに共通するのは、
「自分の味覚は自分しか分からない」
という事です。
なので、
人が作ったレシピがドンピシャで美味しく感じる方が、
奇跡なのかもしれません。
4、料理本とは
レシピ本は、
その人が美味しく感じる味を書いた本です。
レシピ本を参考に、
たくさん作りたくさん経験して失敗して、
ご自身がどのような味が好きなのか、
よく知っていく事が一番大切だと思います。
皆さんが、より素敵で楽しくなる食卓が囲めますように!!
私で何かお力になれる事があれば、ご相談ください。
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